圧電ポリマー物性研究

2.弾性率・誘電率・圧電率の同時測定
 
本研究室では、動的粘弾性測定装置に誘電測定機能を導入した弾性率・誘電率・圧電率同時測定を導入し、これらの同時測定が可能です。図1は測定セル、図2は測定ブロックダイアグラムを示します。一軸延伸したポリフッ化ビニリデンなど自発分極を有する一軸配向高分子フィルムはC2vの対称性を有します。この場合は図3に示すように、配向方向に応力を加えた場合は圧電率d 31および弾性コンプライアンスs 11を、配向と垂直方向に応力を加えた場合は圧電率d 32および弾性コンプライアンスs 22を与えます。弾性コンプライアンスの逆数1/sはヤング率となります。また、圧電率d と弾性コンプライアンスs の比より見かけの圧電e定数を求めます。測定結果の一例として、図4〜7に10Hzで測定した誘電率、ヤング率、圧電d 定数および圧電e 定数の温度依存性を示します。


図1



図2



図3


図4



図5



図6



図7

 

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